セミナー詳細

下肢の超音波解剖学

歩行と足の痛みについて

運動器超音波解剖学セミナーは今回で4回目です。ヒトらしさとは何かを知りたく、比較解剖学によってヒトの特異性から運動器の痛みについて考察し、超音波診断装置によって病態の見える化と治療の再現性を追求しています。第1回目は肩甲骨上方回旋、第2回目は母指対立運動、第3回目は腰椎・骨盤・股関節の連動、そして今回は直立二足歩行です。股関節は渡邊先生、膝関節は中瀬先生、足関節は岡田先生と各関節のスペシャリストに、臨床でよく遭遇する疾患についてまとめてもらい、私は比較解剖学を用いて歩行周期についてまとめました。さらに後藤先生の司会進行のもと、3次元歩行分析と運動器リハビリテーションを専門としている栗田先生にも参加してもらい、6人で「歩行と下肢の痛み」についてディスカッションも行います。

セミナープランナー 臼井 要介 


 

  早割終了日:  2024/3/18(月)

  • セミナーID : 5274
  • 視聴期間 : 2024/04/17(水) ~ 2024/05/08(水)
  • 受付期限日 : 2024/04/03(水)

講師

セミナープランナー
臼井 要介 先生(水谷痛みのクリニック)

コーディネーター
後藤 英之 先生(至学館大学 健康科学部 健康スポーツ科学科 教授)

講師
渡邊 宣之 先生(公立陶生病院 整形外科)
中瀬 順介 先生(金沢大学附属病院 整形外科 スポーツ整形外科グループ)
岡田 洋和 先生(岡田整形外科 院長)

パネリスト
栗田 泰成 先生(常葉大学 健康科学部 静岡理学療法学科)


参加費
通常価格
16,500円

早割
15,400円
2024年3月18日までにお申し込みの方

Step-Up応援割
10,000円
本セミナー開催日より1年前までにハンズオンスクールにご参加された方

大阪府医師協同組合会員の方
15,400円

ご利用ガイド - 参加費割引について
 

※価格は全て1名あたり、テキスト代・消費税を含みます。
※不特定または多数の人に視聴させることはできません。
※テキスト(A4サイズ/フルカラー刷)は配信開始1週間前頃より順次発送予定です。
 

ご利用ガイド - WEBセミナー受講方法


 

プログラム
成人股関節の超音波診療-その実際と可能性について 渡邊 宣之 先生
小児股関節ではGraf法で一定の発展と地位を確立した超音波診療であるが、成人股関節の超音波診療の発展は最近になってからである。理由の1つは深部に位置する関節であるので、エコービームを到達させて観察することも、注射針の誘導にも従来とは異なる装備と技術が必要である点、また股関節は動態観察が難しい点である。さらには陰部に近い関節である為、被検者の羞恥にも配慮する必要がある。2003年にGanzが発表したFemoroacetabular Impingement(FAI=大腿骨寛骨臼衝突症候群)の概念は、その治療法と病態の探求ならびに疾患の鑑別の中で、Groin Painと単にくくられてきた股関節周囲痛に多くの新しい疾患概念と解剖学的知見をもたらせるに至った。私の与えられたパートでは、股関節エコーにおける基本のエコー機器の概念と、その解剖をお示しすると共に、FAIとその手術を計画するための画像検査、術後疼痛対策、また、FAIの各鑑別疾患の確認に必要なエコー画像とエコーガイド下注射の手技について解説する。
 
 

膝関節 中瀬 順介 先生
膝関節痛の診療において重要なことは、疼痛部位の把握であり、そのためには解剖学の知識が必須となります。単純X線像、MRIや関節鏡によって膝関節外科学は発展してきましたが、さらなる膝関節痛の病態解明と保存療法の進歩には新しい画像診断ツールと治療ツールが必要と考えています。膝関節内側部痛の原因を関節包内と関節包外に分け、それぞれに対する超音波診療について日常診療で活用できる手技を説明します。また、近年話題になっている膝神経に対する高周波システム治療についても自験例を交えて手技とその効果について説明します。膝関節痛に対して医師が行うことができる保存療法は増えてきているが、超音波解剖を理解する事は必須となっています。また、われわれは、膝関節痛患者を対象とした歩容と骨格筋活動に関して、FDG-PETを用いて評価を行っています。個人差があり、骨格筋活動の集積にはばらつきがありますが、見えてきた特徴のひとつとして、歩行時の体幹のブレと股関節外転筋と内転筋の骨格筋活動の関連に注目しています。
 
 

足関節 岡田 洋和 先生
足部・足関節は28個の骨から構成されている。その為、多くの関節があり、その関節を安定化させる靭帯、関節を動かす筋と筋付着部も多数存在する。距腿関節やMTP関節は可動性が大きく、Chopart関節や距骨下関節の可動性も少なくはない。Lisfranc関節に代表される中足部の関節の可動性はごくわずかであるが、そのわずかな可動性が足部のショックアブソーバーとして欠かせない役割を持っている。外傷であれ、変性疾患であれ、正常な関節の運動が損なわれ、異常な可動性や関節の不安定性が生じた場合には足部の機能障害が発生する。そしてその診断は単純X線像やMRIなどの静止画像では診断が困難な場合がある。足部・足関節の超音波検査の最大の特徴は、この関節の運動を動的に捉えることができ、なおかつ、関節の安定化に寄与する靭帯や腱付着部の評価も同時に可能である。超音波検査を用いた足部、足関節の動的な評価を中心に解説する。
 
 

歩行周期 臼井 要介 先生
ヒトの母指の動きは対立運動ができ器用になりましたが、母趾の動きは直立二足歩行のため不器用になりました。歩行周期は初期接地(IC)と荷重応答期(LR)からなる荷重受継ぎ期、立脚中期(MSt)と立脚終期(TSt)と前遊脚期(PSw)からなる単脚支持期、そして遊脚初期(ISw)、遊脚中期(MSw)、遊脚終期(TSw)からなる遊脚肢の前方移動期に分類できます。初期接地(IC)から荷重応答期(LR)にかけて荷重圧力を逃がすために、前額面で踵骨は回内し、距骨下関節は外返しする必要があります。進化の過程で踵骨隆起外側突起の位置、長腓骨筋腱の種子骨であるos peroneumの有無、長腓骨筋付着部の位置などが変化して、直立二足歩行が可能になったと考え、痛みとの関連を考察します。歩行時の推進力確保のため、立脚終期(TSt)に股関節が伸展して関節包靭帯にバネエネルギーを蓄える必要があります。股関節の伸展・内転・外旋時に坐骨神経が坐骨結節と小転子に挟まれ痛みが生じる「坐骨大腿インピンジメント症候群」の診断と治療について説明します。加えて超音波ガイド下神経ブロックの手技について「下肢アンプタに必要な超音波解剖学」も説明します。
 
 

総合討論 司会:後藤 英之 先生
「歩行」は人類が、長い年月を経て獲得した、他の動物には見られない特殊能力であり、下肢の運動能力そのものの効果に加えて、手、指の機能や上肢の運動機能を最大限に活かすことができ、人類の繁栄に大きく寄与することになったと考えられています。しかし、そのために、股、膝、足関節には多大な負担がかかることとなり、その結果、これらの関節には荷重ストレスに伴う様々な外傷や障害が生じています。これに、それぞれの関節の解剖学的な構造や下肢アライメントの異常や関節周囲組織の加齢性変化や軟骨の変性などの要因が重なって関節固有の疾患が発生しています。本ディスカッションでは、渡邉宣之先生(股関節)、中瀬順介先生(膝関節)、岡田洋和先生(足関節)の3名の講師によって解説して頂いた、各関節疾患の特徴とそれらに対するエコーを用いた診断や病態把握に合わせてエコー評価法の最近の知見をご教示頂きながら、栗田泰成先生の歩行解析による下肢の運動学的視点からの検討を交え、下肢関節の障害と歩行との関わりについて討論していきたいと思います。
 
 

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