セミナー詳細

上肢(肘・手)の超音波解剖学

基礎解剖から日常診療まで

共催:GEヘルスケア・ジャパン株式会社 

 近年、超音波ガイド下腕神経叢ブロックは一般的な手技となりましたが、超音波診断装置がさらに高画質になったため、より末梢での神経ブロックが可能になってきました。Monitored Hand Surgery (MHS)は術中の一定期間のみ特定の手の動きや末梢神経をモニタリングする手術の総称であり、様々な疾患に対するMHSの神経ブロックの適応を考える過程が、運動器の痛み治療にも応用できるのではないかと考えています。
 そこで今回は、肘と手を中心に千田博也先生にはcommon disease、後藤英之先生にはスポーツ障害の診断と治療について解説をお願いし、私は神経超音波解剖学と選択的神経ブロックによるMonitored Hand Surgery(MHS)について解説します。
 さらに、MHSを実際に経験している鈴木重哉先生にも参加していただき、ハイドロリリース、リハビリ、手術の適応などについて検討したいと思います。運動器の痛み治療に関与する医療従事者の間で、運動器超音波解剖学が共通言語となるようなセミナーになることを願います。

セミナープランナー 臼井要介 




  早割終了日:  2021/11/15(月)

  • セミナーID : 3600
  • 視聴期間 : 2021/12/15(水) ~ 2022/01/05(水)
  • 受付期限日 : 2021/12/01(水)

講師

後藤 英之 先生 (至学館大学 健康科学部 健康スポーツ科学科 教授)
日本整形外科学会専門医
日本超音波医学会専門医(運動器)
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
千田 博也 先生 (名古屋市立大学医学部附属東部医療センター 外傷センター長)
臼井 要介 先生 (水谷痛みのクリニック)
鈴木 重哉 先生 (藤枝市立総合病院 整形外科)

参加費
通常価格: ¥15,400 (テキスト代・消費税含む)

早割: ¥14,300
2021年11月15日までにお申し込みの方

Step-Up応援割: ¥10,000
本セミナー開催日より1年前までにハンズオンスクールにご参加された方

大阪府医師会員の方: ¥14,300

ご利用ガイド - 参加費割引について


※価格は全て1名あたり、テキスト代・消費税を含みます。
※不特定または多数の人に視聴させることはできません。
※テキスト(A4サイズ/フルカラー刷)は12月上旬に発送予定です。
 
ご利用ガイド - WEBセミナー受講方法


プログラム

上肢の神経超音波解剖学
【上肢の超音波解剖学 総論1:一般解剖学】
示指から小指の運動(内転・外転・屈曲・伸展)、母指の運動(内転・外転・屈曲・伸展・対立)、手関節の運動(屈曲・伸展)の筋肉とその神経支配と、手根骨と関節について一般的な解剖を復習します。

【上肢の超音波解剖学 総論2:超音波ガイド下神経ブロック】
筋皮神経、橈骨神経(後前腕皮神経・橈骨神経浅枝)、尺骨神経(前腕部、背側枝)、内側前腕皮神経、正中神経(上腕部・前腕部)、前骨間神経、後骨間神経に対する超音波ガイド下神経ブロックについて説明します。



選択的神経ブロックによるMonitored Hand Surgery(MHS)
【MHS 各論1:重症手根管症候群に対する木森法対立再建術】
手根管症候群の病態、木森法対立再建術に必要な超音波ガイド下神経ブロック、手術経過について説明します。

【MHS 各論2:長母指伸筋腱断裂に対する固有示指伸筋腱移行術】
長母指伸筋腱断裂の病態、固有示指伸筋腱移行術に必要な超音波ガイド下神経ブロック、手術経過について説明します。

【MHS 各論3:母指CM関節症に対するMini TightRope®を用いた関節再建術】
母指CM関節症の病態、Mini TightRope®を用いた関節再建術に必要な超音波ガイド下神経ブロック、超音波ガイド下関節内注入、手術経過について説明します。

【MHS 各論4:遠位橈尺関節障害+総指伸筋腱断裂に対するKapandji関節形成術+腱移行術】
遠位橈尺関節障害+総指伸筋腱断裂の病態、Kapandji関節形成術+腱移行術に必要な超音波ガイド下神経ブロック、手術経過について説明します。

【MHS 各論5:肘部管症候群に対する神経剥離術】
肘部管症候群の病態、神経剥離術に必要な超音波ガイド下神経ブロック、手術経過について説明します。



手外科のCommon disease
 上肢、特に前腕から手指には筋腱、骨関節、神経と脈管が皮下近くに密集して存在し、近年の超音波画像検査機器の機能向上による恩恵を特に享受することができる部位です。さらに、腱や関節の観察に際しては、観察対象の動的な状態を直接観察できるという他にはない特性を持ち、整形外科医としてぜひ習得するべき手技と言えるでしょう。

 分解能が向上し、観察がしやすくなったとはいえ、いまだ部位や体格によっては鮮明な解剖が把握しづらい対象も少なからず存在します。その際には局所の解剖を十分理解し、ランドマークとなる構造を確認し、対象物をイメージすることがコツとなります。そのため、手関節および手指の関節、前腕から手のおもな神経、腱について、正常なエコー像と参考とするランドマークを、関連する疾患の臨床例を交えてご紹介いたします。

 狭窄性腱鞘炎(バネ指など)と手根管症候群に代表される絞扼性神経障害は、それぞれエコーを用いた評価が特に近年注目を集めている疾患です。また腫瘍やその他のエコーが有用だった特殊な疾患についてそれぞれご紹介いたします。もう一つのエコーの大きな活用法がガイド下の各種ブロック注射や関節穿刺などのインターベンションです。上肢手術や各種整復操作に必要なガイド下神経ブロックのコツや注意点について提示します。



肘のスポーツ障害に対するエコー検査
 肘のスポーツ障害は、骨折などを除けば、筋肉、靭帯、腱、などの軟部組織の損傷が多いです。また、成長期には筋腱、靭帯付着部の骨端軟骨の障害などの軟骨組織の損傷が生じます。よってこれら軟部組織の評価がスポーツ障害の画像診断には必須であり、また関節内血腫についても容易に把握できます。さらに動態評価による遊離体や病変部の安定性の有無の評価や血流の評価による損傷部位の特定や病態の把握が可能です。さらにエコーガイド下の注射によってより効果的な治療を行うことができます。

 エコー手技は通常の肘の撮像方法を基本とし、理学所見と合わせて総合的に判断します。疼痛部位を直接確認しながら観察し、損傷後の血流増加や炎症性変化を捉えるとともに、動態評価による関節の安定性や可動性を確認します。また、経時的な変化をみることによってスポーツ復帰への指標を得られます。



ライブデモを交えた解説
・前方走査
上腕骨小頭部、上腕骨滑車、鉤状突起、橈骨頭を中心に軟骨および軟骨下骨の変化について評価します。特に10-12歳時に初発する上腕骨小頭部の離断性骨軟骨炎の早期診断に有用である。長軸評価では屈伸による遊離体や骨棘障害を把握できます。また肘内障の診断では、橈骨頭頚部の輪状靭帯および直上の回外筋の形態に着目します。

・内側走査
野球肘内側型に代表される内側側副靭帯、上腕骨内側上顆部の分節化や裂離の有無、前腕屈筋群付着部を評価します。またGravity stressなどの外反ストレス下での靭帯の伸張性や関節動揺性の定量評価を行います。さらに内側後方部分では尺骨神経の絞扼の有無、滑走性などについても評価します。

・外側走査
上腕骨外側上顆部の前腕伸筋群付着部の評価、外側側副靭帯、関節内遊離体の有無、関節滑膜ひだを関節の動きとともに把握します。またエコーガイド下注射では外側走査を基本に平行法、交差法を関節内注射や腱付着部症に対する注射など用途に応じて選択します。

・後方走査
橈骨頭の回内外による上腕骨小頭部の軟骨病変の不安定性の評価や肘頭の骨棘や骨端線の状態、肘頭窩の遊離体の有無、上腕三頭筋付着部を評価します。



ディスカッション
 上肢領域におけるCommon diseaseおよびスポーツ障害に対するハイドロリリース、リハビリ、手術の適応などについて講師全員で討論いたします。

 また、「選択的神経ブロックによるMonitored Hand Surgery(MHS)」についても、手外科専門医と麻酔科医の両面から、手術の進め方やその有用性、エコーの活用法についてもディスカッションしたいと思います。

受付終了
  • 当セミナーは受付を終了いたしました。